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  平成16年6月6日は大雨だった。午前9時からの松明用の竹取は中止になるだろうと誰もが思っていた。集合場所の岡田工業に人は集まるのか?と言う気持ちを抱えながら、車を走らせた。御油橋を通過するとき一人の会員が岡田工業へ向かう姿を見つけた。

 杞憂に終わった。こんな雨の中でも次々と集まってくるではないか。雨だからと言って仕事が無いわけではない。他にもいろいろある。竹取は雨間をついて行けばよい。その間は松明の受けと仕掛け花火へつける旗の作成をすることになった。


 

 煙火委員の柴田氏は松明受けの製作に情熱を傾けていた。代々引き継がれている松明受けを実測して、そのデータを基にCADで図面を引いてきた。多分自宅にCADツールがあるのだろう・・。ホームセンターで板金を購入し、接合リベットを会員のコネクションから調達し、すべての準備を整えてきた。そして、罫書き作業へ入る前に、入念なチェックを重ねていった。

 罫書きは自称「心に迷いの無い男」が担当した。確かに彼は何の迷いも無く、神社での参拝に自己流の参拝方法を軽くやってのける男である。多少の線の曲がりは知ったこっちゃ無い。要は裁断で修正すればヨシ! ということだ。

設計・製作担当の柴田氏近景 (本人の要望により掲載)


 

その頃、岡田工業の2階会議室では、仕掛け花火に掲揚する旗作りが行われていた。

 手前に見えるロゴのステッカーを基に布へ直接線を入れていく。もともとこの布は差し入れ品のため、費用は全くかかっていない。ずいぶん立派な布なのだが、ウエスと聞けば納得できる。
 こちらはロゴのステッカーだけが頼りだ。正確な寸法が無いため、絵心のある会員によってフリーハンドで描かれていった。

 

 そうこうしている内に雨間が訪れた。松明受けを作成するチーム、旗を作成するチームを残して、我々は西町へ竹取に向かった。赤坂宿を見て松並木が始まる右手に、孟宗竹の竹林がある。ちょうど手首より一回り太い竹を選んで切り出していった。

 

 小一時間で十分な数量の竹を切り終えた。長さは帰ってから調整することとして、岡田工業の車を搬送用に使用させて頂いた。
この後、次回の加工のために長さの調整と枝の処理をして、竹の準備は完了した。

 

 帰ってみれば、2枚目の旗が完成間近に迫っていた。結構いけてる。
でも、何か足りない気がするが・・・。細かいことは気にせずに程なくこの旗も完成を見た。

 


 

 松明受けは美しい仕上がりを見せていた。既に2個が完成し、3個目に取り掛かっていた。板金の合わせ部には切断によるカエリで怪我をしないようにヘミング曲げを施す力の入れようで、素人仕事とは思えない工夫が凝らされていた。接合に使うリベットは、松明の熱に耐えられるようにステンレスを選択した。板金の合わせだけでは薄過ぎるため、座金を入れて補強することも忘れてはいない。
だが、3個目に取り掛かる前に、休憩で飲み物が振舞われた。多少気分が良くなる作用があったのだろう、3個目の合わせを上下間違えてしまったが、まー良しとしよう。

 

 本日はあいにくの天候であったが、予定の竹取を完了することができた。また、雨だったことで、2枚の旗が仕上がった。松明受けも完成した。

 今日の内容に岡田社長は大変満足した様子で、閉めの挨拶で次のように述べた。
「次回は予定にはありませんでしたが、6月12日の午後から作業をして当日中に松明を仕上げます。」

 二度あることは三度あるのか。またもや作業員の我々に新しいノルマが課されてしまった。ホントに来週で終わるのか?

 
またも社長のご乱心



岡田社長!
次回でホントに終わるのですか?
 


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